2025.05.15
奇跡の瞬間の物語2
こんにちは! メディコート岐阜師長の安江です。
前回からナラティブストーリー(物語)で経験談を紹介しています。
有料老人ホーム「メディコート」での出会いや関わり会う全てのスタッフとご利用者や家族の物語です。今回もまた素敵な出会いや軌跡を見ることができました。ご紹介します。
「わがまま家人の奇跡」
がん末期の方で入院中は会話や食事は一切できず、残された予後を家人と共に過ごして頂く目的で昨年夏頃入所された。介護度5全介助 家人はあきらめきれず、「少しでも何か食べてほしい」と言い、様々なものを準備する。お風呂にも入れたい。
まずは、訪問入浴を利用し室内でのお風呂から。「気持ちがいい」と発声と笑顔!“しゃべった”と周囲の人は感激する。それからが家人の希望が次から次へと出てきた。食べさせたいとお寿司を持参した時は止めに入る。プリン・ゼリーから一口づつ。昼食を準備し少量ずつ介助を重ねていくうちに食事量は増え、クリスマスにはケーキ1/4カットをペロリ。昼食は全量摂取。食欲と同時に笑顔と会話が進む。
入所後5か月し、「外出させたい」という希望で、訪問リハビリが中心に家人がベッドから車椅子移動ができる指導を開始した。車椅子で駅前のイベントを見に行くことができた。次は、「自宅に連れていきたい」という希望。訪問リハビリが頑張って介入し、家人持ちの介護車を使い自宅で過ごす時間が持てた。仏壇の前で涙ぐむ家人が印象的だったと。残念ながら、本人は笑顔ではあるが何をされているかという自覚はなさそう。現在9か月経過。食事は昼・夕自力(介助もあるが)で全量摂取。そして週2回のデイ。日増しに元気になっている。温かくなり家人がお休みの日は、車椅子を操作しての外出。これからは気候が良くなるため、外出を増やしたいと意気込む家人。
家人の「わがまま」に翻弄されながら関わる者たちの「やったー感」と「これからどこまでやるの?」を楽しみながら見ているところです。